「売れない」「使い道がない」と言われる土地が、日本には山ほどあります。そんな土地を引き取り、新しい価値を生み出すことがランドイシューズの役割です。
ただ土地を活用するだけでは、私たちらしくない。最初のプロジェクトだからこそ、もっとワクワクするものにしたいと考えました。そこで生まれたのが「空」プロジェクト。
「自然を感じられる場所がいいよね」 「仲間たちとキャンプを楽しめたらいいね」
そんなふわっとしたイメージから、このプロジェクトはスタートしました。
私たちが引き取った土地リストの中から、実際に5〜6ヶ所の土地を見に行き、最終的に選んだのは山梨県北杜市。他の土地も、しっかりと管理されていて魅力的でしたが、決め手は、東京から車で2時間ほどで行けるアクセスの良さと、何より澄んだ空気と満天の星空。
「ここなら、思い描いた景色が実現できる」と確信することができました。
ただ、理想を叶えるのはやっぱり簡単ではありません。
長年放置されていたため雑草は膝上まで伸び放題…、隣接の土地が所有者不明のため敷地境界線の雑草を処理していいかもわからない…、そもそもこの土地で建築可能の確認からする必要がある…。
2ヶ月以上をかけて、ボーリング調査や測量などを進めながら、みんなが楽しめる場所として成立させるための準備に追われることに。
わかってはいたけど、眠っていた土地の再生は、実際にやると想像以上に大変な道のりでした。
2022年、建築士さんに相談を始めた頃は、正直ここまで苦戦するとは思っていませんでした。
「普通のログハウスじゃつまらない」 「テント以上、小屋未満という家はどうだろう」そんな理想を話すうちに、少しずつカタチが見えてきました。
「壁じゃなく布を使うことで自然をより近くに感じられるようになるのでは?」「露天風呂をつけなければ1000万円以内に収まるかも?」
しかし、方向性は固まってきたものの、オリジナルのテント生地をつくるというステップにたくさんの時間を費やすことに。理由は、加工してくれる企業がなかなか見つからなかったから。たくさんの会社に「やったことがない」と断られ続け、適切なパートナー探しに半年の期間を要することに。
「前例がないことをやるのは、こんなにも大変なのか…」
そんなことを痛感しながらも、少しずつ、少しずつ進めていきました。
ようやく施工が始まったと思ったら、今度はコストの問題が浮上。原因は、「基礎工事が進むにつれ追加で必要な工事が増えたこと」「特殊な素材を使うことで、想定よりも費用がかさんだこと」。結果、当初の見込みよりもかなり高くなってしまったのです。
「ここで止めた方が良いのではないか?」
本気でそう考えました。
正直、費用面の負担は小さいものではありません。でも、ここで止まったら、未来の選択肢まで失う気がしました。このプロジェクトが成功すれば、「売れない土地でもこんな活用ができるんだ」と思える人が増えるかもしれない。
不動産業界には、悪徳業者による日本の土地の買い占め問題などが原因で、土地の引き取り会社に対して厳しい声もあります。
このままでは、日本の土地はどんどんと干からびてしまうかもしれない。私たちは、それをどうにか変えたい。「こんな引き取り会社もあるんだ」と思ってほしい。そのために、この「空」プロジェクトを絶対に実現させたい。
「遊休資産を0(ゼロ)にする」、そのビジョンを掲げている以上、やり遂げるしかありませんでした。進もう。
年が明け、私たちは施工の進捗を確認しに北杜市へ向かいました。外観や内観も、計画した通りに工事が進んでいることを確認。新しい土地の可能性のカタチが見えてきて、「ようやくここまできた」という実感が湧くと同時に胸が高鳴りました。
と思ったら、現地で新たなハプニングが。
木が割れている!?
この土地の新たなシンボルとなる「テント以上、小屋未満」の建物の木が、割れているのが見つかりました。慌てて施工会社に確認すると、「鉄骨で支えているので構造的に全く問題はありません」との回答。それを聞いた一同は、胸を撫で下ろしました。
こうしたハプニングはありながらも、工事は着々と進行。まだ完成ではないけれど、確実にゴールへと近づいています。
当社は、お引き取りするすべての不動産を大切に取り扱いしております。
処分にお困りの土地や山林などございましたら、まずはお気軽にご相談ください。
ご相談やお見積りは全て無料です。